今回はレブロン選手の入団後、2006年に初のプレイオフ進出を決めたキャブスの本拠地、クリーブランドの様子をお届けします。

レプリソーム旅行記 Vol.10 クリーブランド

   
クリーブランドってどこ?
レブロン・ジェイムス選手が現れるまで、日本のNBAファンにとっては、クリーブランドと言われてもその印象といえば、「ああ、あのデカい選手(イルガウスカス選手)がいるところね」や、「昔は強かったらしいよね(80年代後半)」だと思います。
なかなか馴染みがないため、その場所やディビジョンもパッと出て来なかったと思います。

場所は、シカゴ(イリノイ州)から、東に約500kmほど離れたオハイオ州にあります(画像左。ちなみにその北西部にはデトロイトがあります)。
クリーブランドの街中には、比較的小さな道路が張り巡らされていますが、都市間の道路は大きいばかりでなく、長い一直線の道です(写真右。森と芝の境目が道路になります)。そのためか警察の目が厳しく、数十マイルごとにパトカーが待機しているのを見かけます。

街に近づいてくると
街が近づいてくると、クリーブランドの人々と行く先々で、道を尋ねたり、会話をすることになるわけですが、その印象は『親切・丁寧』です。

デトロイトの人々も、紳士的で親切でしたが、老若男女それに輪をかけて優しく、懇切丁寧です。
小さな街だけに、いい意味で田舎なのかな、とも感じます。

かと思いきや・・・
クリーブランドの人々は良い人達ばかりだなぁ、と感慨にふけっていたのも束の間。
車を走らせていると、ハーレーダビッドソンの群れに遭遇。しかも乗っているのは、若干年輩のおじさん。日本で、「ちょい悪おじさん」という言葉がありますが、彼らの屈強な腕と、そこに彫られたタトゥー、ファッションを見ると「ちょい」どころの話ではないように思えました。

ただ、暴走しているわけではなく、大勢でツーリングしているようで、十字路で警官が交通整理をし、「こっちの道、通って」と、彼らを誘導していたところを見ると合法行為のようです。
しかしながら、絡まれたらどうしよう?と少し不安にはなりました。

アリーナへ向かいます
街中に入りました。キャバリアーズの本拠地、クイッケンローンズアリーナ、通称「The Q」へ向かいます。
そこの同じ敷地内には、MLBチーム・クリーブランド・インディアンズのスタジアムもあります。

インディアンズ
車を駐車して中に入ると、まずはインディアンズのスタジアムへ来ました。
誰もおらず、辺りは静まりかえっています。
もちろん入り口も閉鎖されてはいますが、せっかくなので、ゲート柵の間から手を入れて球場を撮影。

   
MLB >> NBA
かつては、マーク・プライス選手をはじめとする、80〜90年代の強豪チームが存在したり、スター選手レブロン・ジェイムス選手が入団して今季初プレイオフ進出したという割には、地元では盛り上がりに欠けています。
現地の方に話を聞くと、「ここではインディアンズが1番人気で、キャブスは・・・」とのこと。ダラスの時ほどではないにしても、
MLB > NBA
という構図のようです(ノビツキー選手らが率いるマーベリックスが初めてプレイオフ進出した次のシーズンに、筆者が当地を訪れたところ “わざわざ日本から来て、カウボーイズでなくてマーベリックスかい?” と一笑に付された経験アリ)。
確かに、ショッピングモールではインディアンズのオフィシャルショップを見ましたが、キャブスは見かけませんでした。

アリーナへ
画像の左側に写っている大きな建物がアリーナです。
ちょっと外周を回りながら中に入ってみたいと思います。

   
05-06バナー
やっとそれらしい物を発見しました。「2005-06シーズン」を示すバナーです。
ただ、こうした場所にレブロン・ジェイムス選手のネタがないのは、ちょっと寂しい気もします・・・。

何だかんだ言っても
歩いていて、しばしば目にするのは、やはりMLB関連のバナーや看板です。
改めて、ここでは MLB>NBA なのだと実感します。

   
アリーナ外観
ここ、クイッケン・ローン・アリーナは、2004-05シーズンまでガンドアリーナと呼ばれていました。右の画像と、当時の写真を見比べてみると、右写真の黄色い「Q」のロゴマークや、アリーナ名が入ったところが、当時は「Gund Arena」となっているだけで、他は特に変化はないようです。

Gordon's Sports Bar
ゴードン・スポーツバーという名前のスポーツバーです。試合のある日は、ここでお酒を飲んだり、食事をしながらモニターなどで観戦を楽しむのだと思われます。
もちろん、試合のない本日は営業していません。

ひと回りして
ひと回りして先ほどの道路に戻ってきました。
この先に、実はご紹介したい所がありますが、それは後ほど。

   
案内板には・・・
建物に沿って歩いていると、案内板を発見(画像左)。
それによれば、北側の入り口やアリーナの各事務所などが、この先にあるようです(画像右)。

入り口
ガラス張りの前を過ぎると、頭上にロゴの入った大きなコートの写真が。
その下が入り口のようです。

メモリアルデイ
やっとアリーナ入り口にやってきました。
看板に書かれたAll For One. One For All.の文字が印象的です。
が・・・近寄って、ガラスに貼られたチラシに目を通すと、
『メモリアルデイの祭日として、下記期間はご入場いただけません。ご了承下さい』とあります。

「下記期間・・・」

え〜っ!?この期間に本日も含まれています。
つまり、今日は中に入ることが出来ません。なんという、あっけない結末。
開いた口がふさがりません。
これはかなりの痛手です。

   
あぁ・・・
はるばる日本から来て、この結果はいただけません。
かと言って、いい方法も見つからず・・・。
アリーナ正面に掲げられているアメリカ国旗とキャブスの旗が虚しく風になびいています。

と、そこへ背後から声をかけられました。
「ちょっと、そこのあなた」
「はい?」
「旅行者の方?NBAが好きなの?」
「ええ、はい。そうです」
「だったら、この先の横断歩道を渡って右の通りに入って空を見上げてごらん。レブロンのいい物があるよ」
「え?」
「きっといいものが見つかると思うよ」
親切そうにそう語ると、男性は立ち去りました。「街中に、レブロンの何だろう?・・・像?それともLAのチックハーン氏のように、レブロン通り?」
彼の言っていることが何なのかわかりませんが、このままでは何も得ないまま戻ることになってしまいます。幸い近そうなので、彼の言う場所へ行ってみることに。

これです
赤茶色の高いビルに大きく飾られた、レブロン・ジェイムス選手の写真。NIKE社の物です。
まだ、クリーブランドは「インディアンズの街」という印象がありますが、この写真を見て、シカゴがジョーダン選手の街だったように、近い将来、クリーブランドは「レブロン選手の街」にもなるはずと、期待したいと思います。
この写真は、後日壁紙コーナーに掲載予定です。

   
レブロンが通じない?
レブロン選手の写真をカメラに収められたのはよかったのですが、先の写真の通り、下から見上げたアングルです。
少し小高いとろこで撮影しても、街路樹や電線が入ってしまいます。
そこで、ちょっと思案して、
『どこかのビルに上らせてもらって、真正面から撮影しよう』
と、周囲のビルを見回すと・・・ありました!。写真正面にあるどこかの会社の立体駐車場です。
早速、許可を得ようとしますが・・・。

「あの、すみません、 レブロン・ジェイムスの写真を真正面から撮影したいので、そこにある階段を上らせてほしいのですが?」
「え?誰の写真?」
「レブロン・ジェイムスです」
「ごめん、誰のことかわからないよ」
「!???」

あれ?いくらインディアンズの方がメジャーでも、、キャバリアーズで1番有名なのはレブロン選手以外にいないはずなのに・・・と不審に思いながら話していると、どうやらこういうことのようです。

LeBronと書く、日本での通称レブロン選手ですが、ルブロンと書かれるケースもあります。
私はそれまで気をきかせたつもりで、最初の「レ」を濁らせて発音していたため、アメリカ人には「ReBron」のように聞こえていたようです。
そこで、LのようなRのような、中途半端な「L/ReBron」の発音をやめ、試しにルのようなレのような発音で「レ/ルブロン」と言ったところ、すぐに通じました。
日本のアーティストでも、Le Coupleと書いてルクプルと読みますが、同じケースなのかなと思いながら、階段を上ります。

しかし
7階まで上ってきましたが・・・昨日の雨で、あいにく窓が汚れています。
ガラス張りのため、外側についた汚れは、内側からはどうすることもできません。
下の6階、更に上の8階と9階にも行ってみましたが、唯一まともに撮影できたのがこれだけでした。

次シーズンこそ
今回、残念ながら入場できなかったキャバリアーズのアリーナ、The Q。
できることなら、次のシーズンも是非ここへ来て、内部もご紹介したいと思います。

次回、非常に短いミシガン州立大学に続きます。

おまけ
 クリーブランドへは車で来て、最寄の都市へは飛行機で来ました。
その空港でのことです。
空港内で大きな荷物を運ぶ際に、しばしばカートを使いますが、特に日本の国際空港では、そのカートに英会話学校や旅行保険などの広告が付けられており、無料であることが普通です。
一方、アメリカでは国内・国際を問わず、有料(2〜5ドル:空港によって異なります)で、専用置き場にてお金を機械に投入すると、ロックが解除され、利用できるようになっています。
大きさは、日本のスーパーに置いてあるショッピングカートと、さほど変わりません。

 箱詰めにしたグッズを空港内で移動させるのに、その有料カートを使うわけですが、運よく到着便と鉢合わせすると、降機してきた旅客は自分たちを迎えに来た車の所まで、大きな荷物を運ぶのにカートを使い、使い終えるとその場に放置することがあります(これも場所によってまちまちで、敷地に余裕がある空港や、世間でそれが許されるアバウトな空港の場合だけです)。
いわゆる使用者のいなくなった、『野良』となったカートを、置き場に戻される前にすかさず拾えれば、無料で使えることになります。

 早速、あたりを見渡してみますが、そうそういいタイミングで見つかりません。
そうこうしているうちに、カートどころか旅客までいなくなってしまいました。
どうやら、そのタイミングではなかったようです。
そこへ不意に背後から声をかけられました。

「おい、お前さん」
「はい?」
「カートを使うかい?」

と、黒人の初老の方が、親切にも自分の持っているカートを薦めてくれました・・・が、ちょっと変です。1、2、3・・・5個?一人で使うにはちょっと多過ぎやしませんか?。

「では2ドル」
「え〜っ!?お金とるの?」
「当たり前じゃろう。ウチの会社のカートの方が、あそこに置いてあるカートより1ドル安いぞ」
(う、ウチの会社のカートって・・・あそこに戻すべきはずの野良カートを拾ってきて、金まきあげてるだけじゃん・・・!!)

と、心の中では叫んでみるものの、野良カートは見当たらない上、時間もそうありません。
やはりここは商売人の悲しい性です。商談成立。
そして彼は、利用客がいないとカートを元に戻して、空港管理のスタッフから、片付け料としてチップをもらっていました。

「はぁ〜商魂たくましい・・・」
あきれる半面、感心もしますが、果たしてあれを見習うべきかどうか迷いながら次の都市を目指します。

そして次回、とても短いミシガン州立大学編に続きます。